老化因子 [テロメア]とは

長生きするだけではなく、健康で若々しく。

そのような健康寿命をのばす、細胞の老化を食い止める夢のような願いを実現させるため、

ノーベル生物学者 ブラックバーン博士らが長年研究を重ねているのが「テロメア」。

この「テロメア」が老化のキーを握り、うまくコントロールすることで老化が食い止められるということがテーマです。

 

「テロメア」と老化の進行にはどのような関係性があるのかを解説しますが、その前に、細胞と老化のメカニズムについて軽く触れておきましょう。

老化には、細胞だけでなく、「ホルモンバランスの乱れ(内分泌系)」「免疫機能の低下」「活性酸素の増加」「糖化系」などさまざまな要因があります。

細胞に限ると、老化の原因にはわたしたちのカラダを構成する細胞自体の寿命である「細胞寿命」と、遺伝子を構成するDNAが外部からの刺激が原因し細胞分裂時にミスが生じ、そのミスの蓄積が老化につながるという「DNA損傷」が関連しています。

「テロメア」では、これら細胞の老化メカニズムに関与すると考えられます。

私たちのカラダには約37億個の細胞が存在し、毎秒数百万という速さで細胞分裂が行われ、1日に1兆個もの細胞が入れ替わっています。

「テロメア」は、細胞の染色体の端に存在する塩基という物質で、細胞分裂を繰り返すたびに短くなっていきます。

どれくらい減るのかというと、生まれたときが100%とすると35歳くらいでおよそ50%に、さらに減り続けて約15〜13%くらいになると細胞が分裂できない「細胞老化」の状態になります。

細胞分裂のたびに短くなっていくことが、「命の回数券」〜老化への片道切符〜といわれるゆえんです。

 

「テロメア」の短小化が引き起こす老化とは?

研究結果により「テロメア」が短くなることで、染色体が不安定になりDNAの変異をもたらし、がんの発症原因になると考えられえています。

■食道がん

■口腔がん

■すい臓がん

■皮膚がんなど

また、「テロメア」の短縮は、脳(特に脳の海馬)の萎縮をもたらすとされています。

■記憶力の低下

■認知症など

さらに、「テロメアの短縮」は、皮膚細胞の老化は肌のターンオーバーやコラーゲンの分泌を妨げます。

■皮膚細胞の機能低下(シワ・タルミ)など

 

「テロメア」の短小が老化のカギをにぎることは明らかになりましたが、気になるのが、それらを食い止める方法です。

それが、「テロメラーゼ」という酵素です。

「テロメラーゼ」には、テロメアの短小を克服しテロメアの維持成長に働き、老化を回避することがわかっています。

テロメラーゼを増やすことが老化を食い止めるということが見えてきました。

健康食品業界でもいち早く研究開発が進んでおり、酵素「テロメラーゼ」を分泌促進するサプリメントが売り出されています。

 

「そうか、その手があったか」と安心するのはまだ早いようで、

テロメア研究のブラックバーン博士のマウス実験の結果、「人工的にテロメラーゼを増やしたマウスに、がんの発症が多く見られた」ということがわかりました。

人工的にテロメラーゼを無理やり増加させることは、悪い染色体を生成し副作用によってがん細胞を増加させ、つまり「サプリメント摂取=がん発症」リスクが伴うということです。

 

テロメアの維持成長のカギ「テロメラーゼ」

「テロメラーゼ」を増やす方法は、サプリメント以外にも身近なところにありました。

それは、生活習慣の改善です。

そもそも、「テロメア短小化」の原因は自然な老化以外にもいくつかあり、年齢だけでなく人によって差が生じます。

テロメア短小化を早める原因のひとつが「ストレス」です。

例えば、ストレスの多い環境にいる人や、同じストレスでも強く受け止めしまうタイプ、悲観的な人ほどテロメアが短くなる傾向にあります。

それ以外にも、喫煙や飲酒の習慣や食事の習慣、日々の運動など、基本的な健康習慣が大きく関わることがわかっています。

「テロメア」を保護し老化を食い止めるには、やはり日々の心とカラダの健康維持が不可欠ということです。

具体的に効果が実証されているメソットについては、以下のとおりです。

【テロメア短小化の原因】

■喫煙・飲酒

特に喫煙は、ノドや肺部分の細胞のテロメア短小化により、ノドや肺の損傷からがん化を引き起こします。

細胞へのストレスがテロメアの短小につながり深刻な病気へとつながる恐れがあり、過度な飲酒も影響します。

■ストレス

肉体的なストレスだけでなく心因的なストレスも大きく関与します。

ストレスを対するケアやストレスを回避する生活へと変えることがテロメア短小化の防止になります。

■睡眠不足

睡眠不足のテロメア短小化に影響します、一般的には「7時間」質の良い睡眠をとることが推奨されています。

 

ここまでわかったところでいかがでしょうか?

一般的な健康維持のためにいわれていることと共通していることに気がつきます。

結果的には、不健康な習慣をおこなっている人は老化が早い。老化が早い人は、「テロメア」が短いということのようです。

 

「テロメア短小化」を防ぎ、若さを保つメソット

ここからは、「テロメア短小化」を防ぐ、できるだけ老化を食い止めるための方法です。

【テロメアの長さ維持成長メソット】

■ストレスの回避 

ストレスはすでにあらゆる病気の原因になることは知られています。

特に、心因的なストレスによってがんなど深刻な病気につながることはイメージしにくいかもしれませんが、ストレスによる自律神経失調は過剰緊張をもたらし抹消の細動脈の収縮を起こし「血管障害からくる疾患」「自己免疫疾患」「筋骨格系痛」「消化器症状」「皮膚症状」「婦人科系疾患」などなど、さまざまな病気を引き起こすリスクがあります。

いままでの生活環境を変えることや家庭内の人間関係問題を解決するなど、ストレスの原因を排除する必要があります。

また、心の持ち方や物事の見方を変えるなど、心因的なケアによる改善も方法のひとつです。

心因からくる疾患に、テロメアがどう関わっているかは不明ですが、ストレスというキーワードが健康を害することは共通しているようです。

→詳しくは<心も命もすり減らさないで!>ページへ

■瞑想・呼吸法 

正しい呼吸はストレスを回避し、脳にも良い影響を与えます。

→詳しくは<心と体を、呼吸でリセット>ページへ

特に、正しい瞑想を数ヶ月続けると睡眠状態が改善するとともに、副交感神経が優位になることでリラックス状態になり、この<自律神経のバランス>がテロメアの状態維持に大きく関わると考えられえています。

■生活改善(有酸素運動)

健康的な生活もテロメアの状態維持には不可欠です。

代表的な生活習慣では、有酸素運動があります。毎日散歩や軽いランニングを30分程度という有酸素運動で脳を活性化する効果も認められているので、テロメアの短小化による脳収縮へも影響する可能性もあります。→詳しくは<歩くだけ、脳トレ効果!>ページへ

■食習慣の改善(野菜・オメガ3) 

食習慣では、豊富な野菜や豆類などを中心とした自然でシンプルな食事に加え<オメガ3>の摂取が理想的と考えられます。

特に、オメガ3脂肪酸には動脈硬化を防ぐ役割やカラダの炎症的な変化を軽減することで、細胞などのがん化を防ぐ効果がすでに認められています。

→詳しくは<命のレンジャー!オメガ3>ページへ

 

ここまでの「テロメアの長さ維持成長メソット」踏まえて、「あれ?」と思われた人は、かなりの「Live Life」通です!

このブログで提唱している<アルティメット自然医論>の自然療法メソットが、まさに、テロメア成長メソットと共通していることに気づきます。

結果的に「医療の(アルティメット=終点)行き着くべきところは、自然でシンプルな生活習慣」という考えということが、「テロメア」研究でも実証されたということといえそうです。